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かまぼこで最も重要視されるのは足と呼ばれる独特の弾力性です。しかし、どのような足をもったかまぼこがよいのかとなると難しい問題です。非常に弾力に富む硬めの食感を好む地域があれば、比較的柔らかい食感を好む地域もあるからです。そこで破断試験と応力緩和試験という2種類の物性測定方法を用いて、かまぼこの足の特徴を3つの項目に分解して評価しました。
1番目は、噛み切る時点の硬さとそれまでに要したエネルギーなどかまぼこを噛んで噛み切った時点で感じる物性です(図1;破断試験の横軸)。2番目は噛み始めの少し歯がかまぼこに侵入した時に感じる反発力の強さです(図1;破断試験の縦軸)。
大 |
神奈川、三重、愛媛
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中 |
宮城、新潟、神奈川、大阪、兵庫、愛媛、高知、山口、沖縄
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小 |
北海道、新潟、石川、大阪、兵庫、高知、山口、長崎、沖縄
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大 |
大阪、石川、沖縄
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中 |
北海道、新潟、石川、神奈川、三重、大阪、兵庫、高知、長崎
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小 |
宮城、新潟、神奈川、高知、山口、長崎
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3番目はかまぼこが持つ反発力がどれだけ持続するかというかまぼこの構造の丈夫さ示すものです(図2;応力緩和試験の縦軸)。この3つの項目から、全国各地のかまぼこの足の特徴が分類できます。
全国13道府県47品の板付けかまぼこについて測定を行った結果を紹介しました。同じ板付けかまぼこですから、単純に言えば同じような品質になりそうなものですが、相当な違いがありましたが、同じ地域内では似通った値が得られており、地域ごとに好まれるかまぼこの品質は異なるといえそうです。
大 |
大阪、石川、沖縄
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中 |
北海道、新潟、石川、神奈川、三重、大阪、兵庫、高知、長崎
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小 |
宮城、新潟、神奈川、高知、山口、長崎
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それでは、この3つの項目からどのような特徴が示されているのでしょうか。三重県のかまぼこは、1番目の噛み切る時の力が大きく、2番目の噛み始めの力は中くらい、3番目の内部構造の丈夫さは最も大きくなっています。これは、非常にしなやかでプリプリした弾力性を持っているが、口の中でいつまでもかまぼこが崩れずに残り、飲み込みにくいかまぼこであることを示しています。
逆に大阪のかまぼこを見てみると、1番目の項目は中または小、2番目の項目は大または中となっています。また、3番目の項目は中または小となっています。これは、柔らかくて、どちらかというともろい食感であることを示しており、口の中では比較的早くつぶれて、飲み込みやすいかまぼこであることを示しています。
プリプリした歯ごたえのあるかまぼこを好む場合には、1番目の数値が大きく、2番目の数値が小さいかまぼこが好ましいと思われますし、ソフトな食感のかまぼこを好む場合には、その逆がよいでしょう。ソフト感もあり、適度な歯ごたえも感じたい場合には、1番目の項目が中、2番目の項目が小のかまぼこが好ましいと思います。3番目の項目は、中以下に入ればそれほど問題はないと思いますが、かまぼこによって大きな違いがある項目です。
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